2012.03.31ブログで一問一答
【Q&A】花粉症は治りますか?→治りません。でも……
カラダが本来の自分を保とうとする本能=免疫
花粉に限らず、特定の物質をアレルギー反応を起こす原因物質(=アレルゲン)として認識すると、カラダはそのアレルゲンを溶解したり、毒素を中和する「抗体」を作り迎撃します。これを免疫と呼びます。 この抗体は一度覚えた「敵」を、もう二度と忘れません。だから成長と共に病気になりにくくなるんですね。これを応用したものが、ワクチン等の予防接種です。花粉症とは・・・
正確には「季節性アレルギー」とされており、1年の特定の時期にだけ出現する、花粉のような空気中に含まれる物質にさらされて起こるアレルギーを指します。 ※アレルギー=過敏性反応で、通常は無害な物質に対する異常な免疫応答。 賢いはずの免疫機能が、何かの拍子でバランスを失い、攻撃する必要の無い(種類・数量)細菌や花粉の侵入を防ぐために、やたらな鼻水や涙を流したり、鼻づまりや、目や皮膚の痒みを現したりします。 花粉症の体質を備えている人が、実際に花粉症を発症する様は、バケツに水が貯まっていくことに例えられます。その水が表面張力を打ち破って、いよいよ溢れ出した時が、花粉症発症のタイミングとなります。 バケツの大きさと、水が貯まる速度によって、幼少期から出てしまう人も居れば、大人になっても発症しない人も居るというわけです。また、花粉症体質の人でも、上手に過ごせば水を溢れさせずに、花粉症の辛さを味わうこと無く、一生を終える人さえも居ます。A. 花粉症(アレルギー)はあっても、症状が出なければ良い
さて表題に対する答え。 「完治するか、しないか?」という質問ならば、学問的には冒頭に書きました通り、完治はしません。 しかし、仮に完治しなくても、症状が顔を出さないようにすれば良いのですから、望みが全く無いワケではありません。 バケツに水が貯まって発症するならば、次の2つを心がけて下さい。 ①水が貯まる速度を少しでも落とす。 ②更にその「花粉症」という名前のついたバケツの容量(キャパシティ・閾値)を増やす。 具体的には・・・、- 可能ならば、花粉の少ない地域(環境)に住む。(①)
- 不要な外出、外気との接触は控える。(①)
- メガネ、マスク、花粉が付着しにくい衣類の着用。(①、②)
- うがい、手洗いの慣行。(①、②)
- 過労、寝不足、冷えを避ける。(②)
- 深酒、喫煙を控える。(②)
- 薬膳・機能性食品を積極的に摂取する。(②)
- 必要ならば、個々の体質に合った漢方薬を採用する。(②)
花粉症、アレルギー疾患に関しては、以下も参考にしてください。
- 花粉症の症状がみるみるスッキリ!黒酢もろみ原末(健康誌掲載記事)
- 漢方薬局の薬剤師が自ら実践している花粉症対策とは?
- 注目されるアレルゲン免疫療法だが、残念ながら普及しないと思う。
- 花粉症は治りますか?
- どうせ治らない花粉症ならば、いっそ花粉と上手に付き合っていこうよ
- 花粉症の薬を一生飲むつもりですか?と言われ、目からウロコ状態でした。