2015.01.15Tips(ヒント)あれこれ
「インフルエンザに麻黄湯」は体質や飲む時期によって逆効果の可能性も
【特別企画・ブログで一問一答】
「薬やサプリメントについて」、「健康や病気について」寄せられた質問・相談に、山浦がズバっと回答します。
麻黄が欲しくて薬局へ行ったら麻黄湯より葛根湯の方が麻黄の含有量が多かったので後者を選択しましたが、良かったでしょうか?
Q. 麻黄を含む漢方薬について教えてください。
漢方でいうところの「実証タイプ」の家内がインフルエンザになり、H.K.さん(40代・男性・医師)
A. 麻黄の含有量はあまり関係ありません。
この特別企画「ブログで一問一答」では毎回、私がFacebookで繋がっている方々からのご質問に回答しているのですが、今回は某政令指定都市で開業している耳鼻科のお医者さんからご質問を頂きました。現在全国的に大流行しているインフルエンザ、今シーズンは特に流行開始時期が早かったことが特徴的ですね。 さてご質問にありました麻黄湯は近年、インフルエンザに効果的との情報が巷間にあるようですが、そもそも桂枝湯、葛根湯と並んで三兄弟みたいなもので、一般的には麻黄湯=実証、桂枝湯=虚証、葛根湯=中間証といったカタチで使い分けられます。 どれも寒邪(寒気みたいなもの)を追い出す働きがあるので、風邪の初期に用います。冷たい風にさらされたり底冷えのする場所に長居したりしてゾクゾクしたり、ブルっと震えがくるような感覚のある時、または関節に痛みや違和感を感じた時にサッと飲みます。 特に発熱傾向がある場合は、これらの薬が発汗を促して体温を下げるんですね。また薬の選択条件は麻黄の量よりも体質とタイミングの方が重要です。- 麻黄湯…… 寒気を強く感じて咳があり汗をかいていない場合。(比較的体力のある方=実証タイプ)
- 桂枝湯…… 汗をかいていて普段から顔色がすぐれず線の細いタイプ。(=虚証タイプ)
- 葛根湯…… 汗が無く、ゾクゾク寒気に首や肩にこわばりが強い場合。