2016.06.06『くろずらっきょ』レシピ
6月6日はらっきょうの日。高血圧、心臓病、高脂血症などに薬顔負けの「黒酢らっきょう」
いつの間にか、6月6日はらっきょうの日に制定されていました。
らっきょうの旬の季節に、美味しいらっきょうを選んでほしいから・・・ 6月6日を「らっきょうの日」に制定しました。 この時期がらっきょうの旬であり、漢字の「六」は根菜であるらっきょうが土の中でじっくりと成長していく姿をイメージさせること、数字の「6」がらっきょうの姿に似ていることなどから、6が並んだこの日を「らっきょうの日」に選びました。 古来より漢方にも使われてきた体にうれしい食材のらっきょう。 イワシタでは、夏の暑さの入り口に、歯応えのよい美味しいらっきょうを食べて、元気な毎日を過ごしていただきたいと考えています。…… と、何気なくバックヤードにある書庫を漁っていたら1998年頃に書かれた、昭和大学医学部助教授(当時)の中山貞男先生による資料をみつけました。備忘録がてら残しておきます。岩下食品
黒酢は発酵期間が長く、有効成分も多い
日本古来の食品を、理想の健康食として科学的に見なおそうという機運が高まっている。 私たちの祖先は、決してぜいたくな食生活を送っていたわけではない。しかし、今日のように多くの人が高血圧や糖尿病、肝臓病やガンなどの生活習慣病に悩まされることはなかった。 今よりずっと健康的だったといえるだろう。 そこで、昔の日本人が食べていた食品が、どんな効果を持っているのかを解明する研究が行われている。 その結果、高血圧や心臓病、さらに病院の薬でも治りにくいといわれる高脂血症(血液中のコレステロールや中性脂肪が急激に増える)の予防や改善に著効が確認されて、注目を集めているのが黒酢ラッキョウである。 名前からもわかるように、この食品はラッキョウを黒酢に漬け込んだものである。両方の働きを互いに高め合うことで、際立った効果が現れてくる。 具体的にどんな効果があるのか、まずは黒酢から観て効くことにしよう。 江戸時代前期(17〜18世紀)に、一般によく食べられていた食品の薬効や食べ方についての研究書ともいうべき『食物本草』が何冊も著されている。 その中で酢については、血液の滞りやリンパ液の異常などを水毒と呼んで、それらを改善する薬として紹介されている。つまり酢はずっと昔から立派な健康食品だったのである。 しかし、現在のスーパーマーケットなどで市販されている醸造酢に、古来の酢と同じ働きを期待するのは難しい。 醸造酢は1リットル作るのに原料の米をわずか40gしか使わない。そのため薬効成分を生み出すたんぱく質が少ない。これに対して色が黒い黒酢は米を200g以上も使って作る。 【参考】あれも黒酢?これも黒酢?分かりにくいので食酢品質表示基準で確認してみた。 また、酢を作るには、原料の米を発酵させるために、いわゆる寝かせる期間が必要である。期間が長いほどよく発酵するが、醸造酢は2〜3ヶ月と短い。黒酢は醸造酢の4〜6倍の1年間も寝かせている。 そのため有効成分のビタミン、ミネラル、アミノ酸などが充分に分解されて、豊富に含まれている。赤血球の働きを高め、コレステロールを抑制
では、黒酢にはどんな有効なはたらきがあるのか。黒酢のさまざまな作用の中で最も注目されているが、男性が女性に比べて弱いと言われている血管、そして血液に対するはたらきである。 具体的には……- 血液をサラサラと流れやすくする
- 善玉コレステロールを増やしながら、悪玉コレステロールを減らす
ラッキョウは優れた抗酸化食品
酢と同様に、古来から健康食品として知られるのが、ラッキョウである。 漢方では薤白(がいはく)と呼ばれ、腹部を温めて、血行を良くする生薬として利用されてきた。そのラッキョウの薬効成分として注目を集めているのがポリフェノールの働きである。 私たち人間は、呼吸によって絶えず酸素を体内に取り込み続けているが、その3%は不安定で遺伝子を損傷させる活性酸素に変化する。 活性酸素は増えすぎると、その強力な酸化力のために、正常な細胞を傷つけて、細胞のガン化の原因となったり、血管壁を肥大させたりする。 ポリフェノールには、その活性酸素を取り込んで体外に排出するスカベンジャー(掃除屋)としての働きがある。ラッキョウは、このポリフェノールを豊富に含んでいるのである。 またラッキョウには、血管壁内部の平滑筋に働きかけて、血管を拡張させる働きもあると考えられている。 私自身もマウスによる実験で確認しているが、ラッキョウには血管の内壁に付着して動脈硬化の直接的な原因となる悪玉コレステロールを減少させる働きもある。 以上のように、黒酢とラッキョウは、ともに血行を促進させて血管の血管の内壁を拡げる働きを持っている。 それでは、黒酢ラッキョウを食べて、病気を改善した人の例を紹介することにしよう。3ヶ月で狭心症が治り、息切れもしなくなった
神奈川県横浜市内の小学校で教師をしている奥山久男さん(54歳)は、2年前の年末に友人とテニスをしていて、急に呼吸困難に陥った。その場で友人にすすめられて循環器の専門病院へ行き、診察を受けた。 結果は狭心症と診断され、翌年の春に検査入院するように指示されたのである。 奥山さんは、健康診断を毎年受けているが、血圧はずっと正常で、コレステロール値もやや高めだが基準値域内に近く、問題はないといわれていた。 そのため、身長150cmで体重が60kgとやや肥満気味であることを除いては、自分の健康状態になんの不安も持っていなかった。 それだけに奥山さんは、狭心症と診断されてショックが大きかったという。 「原因は、6年生のクラスを担任して仕事が急激に増えたこと、担任したクラスの中でいじめの問題が深刻化して対応に追われていたことなどで、ストレスがたまったのだと思います」 今でこそ冷静に振り返るものの、当時の奥山さんは検査入院した病院で緊急手術が必要と診断されて、ショックは頂点に達する。 奥山さんは、誤診に違いないと自分に言い聞かせて、ほかの病院を訪ねた。しかし、診断は同じだったのである。 「どうしても切開手術だけは避けたいと思ったので、薬局を経営する知人に相談しました。その時に教えられたのが、ラッキョウを黒酢に漬けて食べる方法だったのです。切開手術をしなくていいなら、なんでも試そうと思って、すぐに始めました」 奥山さんは、翌日から黒酢ラッキョウを3個ずつ食べ始めた。そして減量のために、登校前にテニスのサーブ、腹筋運動、腕立て伏せなども同時に開始したそうだ。 すると、1ヶ月後には体重が3kg減り、2ヶ月後には駅の階段を昇り降りしても、それまでのように息が切れることがなくなったのである。 さらに、黒酢ラッキョウを食べ始めて3ヶ月後に再び検査を受けると、コレステロール値も中性脂肪値も基準値域内まで下がり、狭心症の不安は一掃されたという。 奥山さんが、その後も黒酢ラッキョウを食べ続けていることはいうまでもない。ぜんそくが3ヶ月で大幅に軽快した
黒酢ラッキョウを食べて、病気を改善させた人をもう一人紹介しよう。 千葉県内で建設会社に勤務している山内豊さん(42歳)は、2年前にビルの解体工事の現場で大量の粉塵を吸って、ひどい咳に悩まされた。咳は、その後もいっこうに治まらず、病院へ行くとアレルギー性の気管支炎と診断された。 「最初は、週2回ほど通院していました。しかし、1回の通院に3時間近くかかるので、しだいに病院へ行かなくなりました。するとひどく咳込むようになり、別の病院で診察を受けると、今度はぜんそくと診断されました。ところが、喘息の治療薬を飲み始めたら、副作用で不整脈に悩まされるようになったのです」 山内さんは、病院に対して不信感をつのらせたという。そこで、近所の薬局で相談したところ、副作用の心配が全くないといって勧められたのが、黒酢ラッキョウだったという。 山内さんも、奥山さんと同様に1日2回、朝食時と夕食時に黒酢ラッキョウを2個ずつ食べ始めた。するとわずか10日で不整脈が治まり、3ヶ月後にぜんそくの発作が驚くほど軽くなった。 「黒酢ラッキョウを食べて10ヶ月後には、ぜんそくの発作が全く起こらなくなりました。その後も1度も起こっていません。発作で眠れない夜があったのがウソのようです」 以上のように、黒酢ラッキョウには、血管を強くし、血液をきれいにして高脂血症や高血圧、心臓病などを改善させる大きな作用がある。 黒酢ラッキョウを1日に3〜5個食べると、血管が強化され、血液がどんどんきれいになって若返ってくる。 黒酢ラッキョウは、作るのが簡単で食べやすく、その働きは素晴らしい。あなたも試してみてはいかがだろうか。 (原則原文のまま。表現に問題がある部分は、言葉をかえてあります。)その他、『くろずらっきょ』に関する記事はこちらも参考にして下さい。
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