2017.04.22壺酢もろみ原末
アレルギー性のかゆみに対する有効性が確認された伝統食の正体とは?
かゆみの原因は数々あれど
皮膚のかゆみの原因はいくつかあります。まず、いちばん単純なのが、チクチクする化繊の衣服などが敏感な部分にふれることで起こるもの。つまり物理的・化学的接触が原因である場合です。 また、乾いた空気や温度で皮膚表面が乾くという乾燥も大きな原因のひとつです。そして最近多いのが、アトピー(アレルギー)という、体の反応があげられます。ここではこの3つ目のアレルギーについてみてみましょう。 人間は、体内に「自分以外のモノ」を取り込み、分解して、エネルギーにしたり、骨や筋肉をつくって生体を維持しています。いわば異物を同化させているのです。 このサイクルがうまくいっている場合はよいのですが、食様式の変化により、- これまで体内に入ってきたことがないもの、あるいは、
- 少量しか入ってこなかったのが、大量に入ってきた場合があります。また、全体的に
- 日本型家屋から洋風家屋への生活環境の変化という問題もあるでしょう。加えて、
- 生体防御系に影響する精神的・肉体的なストレスも、以前にくらべたら大きくなっているでしょう。
腎臓透析患者に酢もろみ原末を与えてみたら
かゆみやアレルギー症状を抑えるには、いくつかの方法があります。よく目にする「抗ヒスタミン剤」は、ヒスタミンの結合相手(=レセプター)をブロックすることで、ヒスタミンを結合させず、宙ぶらりんのままにするという薬です。 また、原因物質を体に入れない、あるいは原因物質が体に入っても反応しないよう体質を変えていくという方法もあります。 さて、私たちの実験では、酢もろみに、抗ヒスタミンの力があるというデータがあらわれました。 腎不全のために、透析を受けている人は、かゆみに悩まされがちです。血液を調べてみると、一般の人よりも血中ヒスタミンの値が高い。どうやらアレルギーが絡んでいるらしいのですが、まだ明らかではありません。 私たちは、週に3回の人工透析を受けている18人の患者を選び、酢もろみを1日2回、2.5gずつ飲んでもらいました。2週間それを続けた結果は2/3の患者に、かゆみの改善がみられたのです。 これらの患者には、それ以前に抗ヒスタミン剤による治療がなされていたにも関わらず、なかなか良くならなかったこと、そして酢もろみを与えたあと、血中ヒスタミン値が上がったことが分かっています。 ヒスタミン値が上がったということは、宙ぶらりんのヒスタミンが増えた、つまり結合先がブロックされてしまったと考えられます。 18例という サンプルは少ないものの、2/3という有効率は、かなり優秀です。どうやら抗ヒスタミン剤に類似した働きが酢もろみにはあるといえるでしょう。 酢もろみとは、天然醸造酢(黒酢)を作る過程でできる固形成分です。酢は、私たち日本人になじみ深い伝統食。この実験からも、伝統食品の見直しは、増えつづけるアレルギー患者にとって、朗報をもたらすのではないでしょうか。 わたしの健康9506号(主婦の友社)より。 元記事:日本の伝統食品、醸造酢から生まれた【酢もろみ】には、アレルギー性のかゆみを抑える力があることが実験で明らかになりました。(医師/ヘルス・リサーチ・インターナショナル代表 筒井浩一郎)その他の参考記事。
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