2017.03.23アトピー・皮膚病
症例報告~ステロイド性皮膚炎~
基本情報
【症例】50代 男性
【主訴】皮膚の痒み
発病経過
5年前海外(南国)で湿疹が発症、原因不明。その時全身の痒み(+)・膨疹(+)・赤身(+)・痛み(+)・熱感(-)、分泌液(-)。
地元の医師がステロイド剤外用薬(強)を使用したら、症状は大分改善されました。が、今わずかの痒みがなかなか消えない。
最初酷さは10としたら、本人の感覚で今は2で。現在もその時処方された強いステロイド剤外用薬を使用中。
現在全身に湿疹は散在で、赤味(-)・膨らみ(-)・痛み(-)、色素沈着(+)、皮膚の乾燥(+)、痒み(+)。
アレグラは4時間ごとで3-4回/日服用。便通正常で、血圧130+/90+、LDL値が高い。
脈力あり、やや大。腹大、やや硬め、厚みあり、力あり。淡紅舌、苔は薄い黄ややじ。
治療経過
荊芥連翹湯と防風通聖散中心に投与し。
ステロイド剤と中黄膏(1:1)で使用、痒みはやや増えてきた、湿疹範囲やや広がったが、痒くない時期も増えました。
元々3回服用したアレグラを飲み忘れる時もあり、1日2回服用が多くなってきた。就寝中で、痒くてめが覚めることあり、胸あたりには痒みが多く感じる。
飲酒後痒みが増えることをヒントし、十味敗毒湯を追加。その後痒みも範囲も大分軽減、就寝中の痒みもなくなってきた。
ステロイド剤の用量も2割以下(1:4)になりました。色素沈着はまだありますが、痒みはほぼなくなり。その後内服の薬なしにし、外用薬のみにしました。
コメント
ステロイドの長期使用により、皮膚にストレスがたまります(ステロイド剤使用)。
柴胡剤の使用により、皮膚表面に溜まっている熱(ストレス)を発散させます。
その効果により、一時的に症状は悪化したような感じになりましたが(好転反応)、継続で使用することで治まりました。
富士堂漢方薬局 中医師 張 冬(チョウ トウ)
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