2014.04.25漢方知識
薬の日と漢方香嚢(こうのう)のはなし
1.薬の日
611年5月5日(旧暦上、時期としては今の6月頃)、推古天皇は鹿茸と薬草を採取する薬狩りを行なったそうです。その後、薬狩りは恒例行事となり、この日を「薬日」としたと日本書紀に記されています。
採取された薬草は、香りが強い植物だそうです。夏になると、高温多湿で、ばい菌や虫が繁殖しやすい時期で、冷房や冷蔵庫がない時代に、食中毒・虫刺され・日射病が多発で、それを予防するため、ある薬を袋に入れて、体に付けます。
その袋は香嚢(こうのう)と言います。
現代の日本には、香嚢を付ける習慣があまりないですが、こどもの成長と健康をもたらし、疫病や邪気を払い、無病息災に過ごす心願いは変わりません。香嚢の代わりに、薬草(菖蒲・ヨモギなど)をお湯に入れて入浴する風習が今日でも残っています。
日本には香嚢が薬玉(くすだま)に進化して、形が若干残っていますが、使い道が全然変わってきました。
中国には香嚢を付ける習慣は今までも続いています。
2.香嚢(こうのう)
中国には今も端午の節句の時期に香嚢を身につけたり、窓際に掛けたりします。これは魔よけや病気よけの意味合いがあります。
一般に蒼朮・丁香・白芷・甘松・細草などの生薬を入れますが、雄黄(イオウの一種)を使うところもあります。さらにヨモギを蚊などの虫よけに使う市民などもいます。
香嚢のイメージ
3.簡単な香嚢の作り方
用意するもの:漢方生薬・ティーパック・布
ヨモギ・蒼朮(ソウジュツ)・丁香(チョウジ)・白芷(ビャクシ)・桂皮(ケイヒ)・藿香(カッコウ)などの漢方薬をティーパックに入れ、さらに綺麗な模様な布袋に入れればOK!
お守りとしても使えますね。
富士堂漢方薬局 張冬
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