2018.09.25アトピー・蕁麻疹・皮膚疾患
蕁麻疹に対する漢方医学の認識と漢方薬治療
漢方では、生体機能を担っている基本的な構成成分として、気、血、水の3つの要素があります。気は人体のすべての生理機能を動かす生命エネルギーであり、血、水は体を構成する要素です。血は血液に相当し、水は体液やリンパ液など体内の水分であり、血、水は気のエネルギーが原動力になって体の中を循環しています。
気、血、水は一定の量を保っていて、互いにバランスを取って、体中を巡っています。気、血、水の量のバランスがよく、循環が良好であると、体の新陳代謝、生体防御力、恒常性維持機能が十分に働いて、体の自己治癒力が高まります。
量の過不足、流動の乱れ、停滞、或いはバランスが取れなくなると、体が病気になります。漢方医学では、体の自己治癒力を高めるためには、気、血、水のバランスを良くし、循環を良好な状態にすることが必須条件だと考えられます。
漢方治療は気、血、水のバランスの調和、五臓六腑機能の調節によって、病気を治療、全身機能を回復 、強化することが出来ます。
皮膚に鮮紅色或は蒼白色風団ができ、現れたり、消えたり、癮疹と言います。「黄帝内経」には、”邪気客于皮膚、復逢風寒相折、則起風瘙癮疹”。体に毒(湿、熱、水毒等)
があって、外の風寒に当たると、発疹すると言う意味です。もし眼瞼、唇に発生する場合、水腫が目だつ、”游風”と言われます。
体内部に原因があって、物質(食物、薬物、生物製品) に過敏や、感染、腸寄生虫、精神的要素、外気寒冷刺激などで誘発ます。
突然発病、体のいろいろな所で、境目のある風団ができ、ゴマから豆の大きさで、鮮紅色或は淡黄白色。掻いているうちに発疹が拡大、融合、消えたり、発生したりします。
自覚症状は灼熱、奇痒、悪寒発熱の患者さんもいる、消化道粘膜に発生すると、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢など症状がある、咽喉部に発生すると、喉頭粘膜浮腫、呼吸困難になります。
急性と慢性があります、急性は1週間で治る、慢性は数ヶ月、数年繰替えします。
「三因極ー病証方論・癮疹証治」には、”世医論癮疹、・・・内則察其臓腑虚実、外則分寒暑風湿、随証調之、無不癒”。所謂内部五臓六腑の原因と外気の要素を合わせて、漢方の証を判断して治療します。一般的に下記のようにタイプを分けて漢方治療を行います。
症状:白い発疹、風邪や寒さで重くなり、冬に発生が多い、暖かくなると軽くなる。舌苔薄白いか薄白膩、脈遅か濡緩。
漢方薬:ケイシ・シャクヤク・カンゾウ・ショウキョウ・タイソウ
症状:赤い発疹、暑くなると重くなり、寒くなる軽くなる。夏に発病が多い、舌苔薄黄い、脈浮数。
漢方薬:トウキ・ジオウ・セッコウ・ボウフウ・ソウジュツ・ビャクジュツ・ゴシツ・
クジン・ケイガイ・センタイ・チモ・ゴマ・カンゾウ
症状:発疹、お腹が痛くて、疲れ、食欲がない、便秘か下痢、吐き気嘔吐、舌苔黄膩、
脈滑数、腸寄生虫ある場合もあります。
漢方薬:インチンコウ・キジツ・ダイオウ・オウゴン
症状:発疹の繰替え、数ヶ月数年続く、疲れると重くなる、舌淡苔薄、脈濡数。
漢方薬:トウキ・センキュウ・シャクヤク・ジオウ・トウジン・ブクリョウ・ビャクジュツ・カンゾウ
気、血、水は一定の量を保っていて、互いにバランスを取って、体中を巡っています。気、血、水の量のバランスがよく、循環が良好であると、体の新陳代謝、生体防御力、恒常性維持機能が十分に働いて、体の自己治癒力が高まります。
量の過不足、流動の乱れ、停滞、或いはバランスが取れなくなると、体が病気になります。漢方医学では、体の自己治癒力を高めるためには、気、血、水のバランスを良くし、循環を良好な状態にすることが必須条件だと考えられます。
漢方治療は気、血、水のバランスの調和、五臓六腑機能の調節によって、病気を治療、全身機能を回復 、強化することが出来ます。
1.蕁麻疹に対する中医学(漢方医学)の認識
皮膚に鮮紅色或は蒼白色風団ができ、現れたり、消えたり、癮疹と言います。「黄帝内経」には、”邪気客于皮膚、復逢風寒相折、則起風瘙癮疹”。体に毒(湿、熱、水毒等)
があって、外の風寒に当たると、発疹すると言う意味です。もし眼瞼、唇に発生する場合、水腫が目だつ、”游風”と言われます。
2.蕁麻疹の病因・弁証
体内部に原因があって、物質(食物、薬物、生物製品) に過敏や、感染、腸寄生虫、精神的要素、外気寒冷刺激などで誘発ます。
突然発病、体のいろいろな所で、境目のある風団ができ、ゴマから豆の大きさで、鮮紅色或は淡黄白色。掻いているうちに発疹が拡大、融合、消えたり、発生したりします。
自覚症状は灼熱、奇痒、悪寒発熱の患者さんもいる、消化道粘膜に発生すると、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢など症状がある、咽喉部に発生すると、喉頭粘膜浮腫、呼吸困難になります。
急性と慢性があります、急性は1週間で治る、慢性は数ヶ月、数年繰替えします。
3.蕁麻疹の漢方治療
「三因極ー病証方論・癮疹証治」には、”世医論癮疹、・・・内則察其臓腑虚実、外則分寒暑風湿、随証調之、無不癒”。所謂内部五臓六腑の原因と外気の要素を合わせて、漢方の証を判断して治療します。一般的に下記のようにタイプを分けて漢方治療を行います。
①風寒証
症状:白い発疹、風邪や寒さで重くなり、冬に発生が多い、暖かくなると軽くなる。舌苔薄白いか薄白膩、脈遅か濡緩。
漢方薬:ケイシ・シャクヤク・カンゾウ・ショウキョウ・タイソウ
②風熱証
症状:赤い発疹、暑くなると重くなり、寒くなる軽くなる。夏に発病が多い、舌苔薄黄い、脈浮数。
漢方薬:トウキ・ジオウ・セッコウ・ボウフウ・ソウジュツ・ビャクジュツ・ゴシツ・
クジン・ケイガイ・センタイ・チモ・ゴマ・カンゾウ
③胃腸実熱証
症状:発疹、お腹が痛くて、疲れ、食欲がない、便秘か下痢、吐き気嘔吐、舌苔黄膩、
脈滑数、腸寄生虫ある場合もあります。
漢方薬:インチンコウ・キジツ・ダイオウ・オウゴン
④気血両虚
症状:発疹の繰替え、数ヶ月数年続く、疲れると重くなる、舌淡苔薄、脈濡数。
漢方薬:トウキ・センキュウ・シャクヤク・ジオウ・トウジン・ブクリョウ・ビャクジュツ・カンゾウ
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